ゲラーズ
ゲラーズ

(compare notes records : CN-0012)
2,100円(内税)
リリース:2007年5月25日
収録時間:52分7秒


SONG LIST:
1. 9 teeth picabia
2. Buscape
3. Colorado
4. M
5. Locomotion
6. Pink Hawaiian Moon
7. Sugar
8. Niwatori

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“俺は今年で36歳になるのだが、未だに思春期の真っ只中に生きている。不本意ながら、偶にいくつかの過去の象徴的な瞬間を回想することがあるのだが、そんな時は必ずある種の後悔が伴ってくる。高揚と憂鬱は表裏一体なのだ。ゲラーズの音楽の中にはそんな“瞬間”がたくさん詰まっていて、ついつい自分を投影してしまって、湧き上がったり、恥ずかしくなったり、泣きそうになったりしてしまう。”        eastern youth /ひょうたん 二宮 友和


 学生時代から続くバンド……なんてぇのは星の数ほどいるけれど、東京・練馬の幼稚園/小学校での出会いから数えて早20余年、もはや喧嘩をする理由さえ見つけることができなくなった気の置けない(置けなさ過ぎ!)5人組、それがGELLERS。良きにつけ悪しきにつけ戦後民主主義教育の産物でもある“リーダーシップを取れない”人間がズラリ、なのに自己主張の強い5人ばかりだからこれまたタチが悪い。気付くと3人がリード・ヴォーカルを取るはめに。また、それぞれの異なる音楽的趣味嗜好が大きな鍋にぶち込まれ、グツグツと煮込まれること10数年。熟成期間の甲斐あって、下品でアクの強い食材たちも、青春の汗と泪を極上のスパイスに、何ともまろやかで刺激的なお味に仕上がりました。それが、待望のGELLERSのデビュー・アルバム、なわけです。
 今をときめく21世紀型シンガー・ソングライター、トクマルシューゴを擁しているがゆえに、多くの場所で“トクマル率いるGELLERS”と紹介されることも少なくないけれど、それはある意味大間違い、このデビュー・アルバムを聴けば、彼の才もこのバンドの中ではペンタゴンの角のひとつだということに気付いてもらえるはず。彼らしいドリーミーな旋律もあるわけですが、時にズタボロに寸断され、そしてまったく異なる命を吹き込まれていたりもするのです。メロウでスムースに始まる曲でも一瞬さえも予断を許さない、なのに最後はなぜかホロリとさせる極上のポップ・ソングが空回りしながら猪突猛進突き進む本作は、まさに今年最大の問題作、とも言えるものです。
 チャド・ブレイク仕事を想起させる歪んだドラムの上で、血管がぶち切れんばかりのシャウトが重なり合う「9 teeth Picabia」、ポストロック以降のサウンド・プロダクションを表層でなぞるのではなく、血肉となって形を成した「Buscape」「Niwatori」、切ない歌声が乾いた音像の中を舞う「Colorado」や名品「Locomotion」。またヴァイオリンの調べとコーラスが泣ける「M」や浮遊感漂う「Pink Hawaiian Moon」からは、どこにもない青春の桃源郷を追い続ける彼らの姿が見て取れます。そして青春時代、苦水しか飲んでこなかった男衆なら、「Sugar」の甘酸っぱさに心を鷲掴みされることは間違いないでしょう。もしかして切ないこの気持ちは、ダメ男たちにしか分からないものかもしれないけれど、できれば1度、よろしければ2度3度と耳にしていただければ、心ある婦女子の方にも楽しんでもらえるのではないか、と信じております。
 nhhmbaseやgroup_inou、赤い疑惑や2upといったひしめきあう東京ダメ男衆バンドの中でも、群を抜いたグズグズさで他の追随を許さない(っていうか、置いてきぼりを喰らっている)GELLERSですが、このアルバムでの瑞々しくもオリジナリティ溢れる音は、貴方や貴女を刮目させること必至。まず、聴け! そして泣け! 心の底からむせび泣け! そして、もう一度、声を出して笑え! 


ゲラーズ:www.shugotokumaru.com

トクマルシューゴ: www.shugotokumaru.com