ヒネモス
モリノダンス

(compare notes records : CN-0013)
1,890円(内税)
リリース:2007年9月5日(map store先行発売9月1日より!)
収録時間:38分7秒

1 ハーメルンの音楽隊
2 コレット
3 in bloom
4 ポンピアンハイツ
5 こころ
6 海をわたる象
7 ピクニック・リュックサック
8 Boeves psalm
9 長い夜
10 麦秋
11 帽子屋のマッドさん
12 Vagabond Father

ヒネモス……それは、ヴェーザー川を越えてようやく戻ってきた子供たちが奏でるわらべ歌のようでもあり、酒場のレッドネックどもが愚痴混じりに奏でるブルーズのようでもある。あり得ない国のあり得ない場所から届けられた、記憶の糸を手繰り寄せる声なき歌たち。どこまでも懐かしく、そして、そこはかとなく愛おしい。


 “大人になった運動会の鼓笛隊”とは、ガチャガチャ愉しき音楽隊ヒネモスを称するのに、まさに言い得て妙の決めゼリフ。でも、もし本当に彼らが運動会を応援するならば、演奏前にぐでんぐでんに酔いつぶれちゃってるのは言うまでもなし。一見、オモチャ楽器がノスタルジックな旋律を奏でるという“優しく可愛い”仮面を被りつつ、その実、おっさんたち(見目麗しき2名の女性を擁しているけど)の音楽への思いのたけがギュっと凝縮されているのが、彼らの一番の魅力だと思うのです。

 主にオモチャ系楽器を担当するタカハシペチカと、演奏者にほとんど顧みられることがない指揮者ッタッタ、彼ら2人の出会いから早4年。気付けば、サックス/チューバ/トロンボーンのブラス隊、ピアノやアコーディオンの鍵盤系、タイコにギターにヴァイオリン、ノコギリ奏者までが入り乱れ、ようやく叶った艶やかな生楽器の綴れ織り&乱れうち。その仕上がりは、時にクレズマー的でもあり、時にブラスバンドっぽくもあり、ミュゼット風の洒落っ気やトイポップのヤンチャネスをも感じさせるけれど、核に控えし既視感を導く旋律こそが、ヒネモスの魂と言えるもの。一度、耳にしたが最後、2度目からは鼻歌でメロディをなぞってしまうこと請け合いです。自転車でぶらりと一駅先の街に遠乗りしたとき、20年ぶりに祖母が住む田舎街をひとり歩きしたとき、ヒネモスの音楽は、きっとそんな風景を脳裏に浮かび上がらせてくれることでしょう。

 レイモンド・スコット・オーケストラやボー・ハンクス・オーケストラにも繋がる美しきハーモニーと旋律、パスカル・コムラードの高揚感とキュートネス、ブレイブ・コンボにも似た疾走感、そして、クレズマーの祝祭感と日本独自の祭りの興奮が詰め込まれた、とにかく愉しきサウンドがここに。



profile

歌モノバンド、ペチカ等で活動していたタカハシペチカと、ソロやノイズ合唱団等でホーメイ等を聴かせるッタッタの2人によって、2004年結成。その後、タカハシがジャグやトイポップ系バンドの構想を中畑犬(ex.シークレット・ゴールドフィッシュ)に伝えた結果、ドラムの柳田等が次々と数珠繋ぎで引き上げられ、気付くと10人を越える大編成に。メンバーが多過ぎるがゆえに、なかなかライヴができない間に細かなメンバー・チェンジを繰り返しつつ、現在の11人編成に落ち着く。ちなみに、誰もその指示を見ていない指揮者のッタッタは、演奏自体に果たして意味を持っているのかどうかは、現在も未来も不明。

■member
ッタッタ(指揮、口琴、ヴォイス)/タカハシペチカ(ウクレレ、ハーモニカ、大正琴、メロディオン、オモチャ)/中畑犬(ギター、メロディオン、リコーダー、シロフォン、オモチャ)/シミズギリコ(ノコギリ、メロディオン、バルーニカ、リコーダー)/柳田寛之(ドラム)/杉田芳明(サックス、リコーダー)/大野晶靖(チューバ、リコーダー、クラリネット)/キリ(アコーディオン、オモチャ)/ジョー長岡(ピアノ、ピアニカ)/柴山真人(フィドル)/中田トロ(トロンボーン)


ヒネモス:http://e-hinemos.com